隆徳会 鶴田病院

 

自家がんワクチン療法 ―免疫療法によるがん治療 ―

 


  これまで当院では免疫細胞療法を行ってきましたが、 2005 年 12 月からセルメディシン(株) の協力を得て「自家がんワクチン療法」を癌治療の一選択肢として提供できるように致しました。これには手術が必須条件で、主に術後の再発予防もしくは再発時に特異的免疫療法を希望される方が対象となります。採取された癌組織を処理した後、「不活化したワクチン」として調剤したものを接種し体内の CTL( 細胞傷害性T リンパ球 ) を誘導しようとするものです。結核に対する BCG 接種と原理的には同じものと考えられます。
  当院の腫瘍外来診療部では、他にも分子標的薬などの未承認薬や標準的化学療法の外来投与なども行うため、治療後の観察目的で1泊入院が可能となるよう「個室管理下での診療」を提供しています。
  他の癌治療と同様、免疫療法においてもいかに腫瘍選択性を高めるかが非常に重要であり、「自家がんワクチン療法」は抗原特異的な免疫機能を誘導する治療法と考えられます。文献的には術後の再発防止に有用性が証明されていますが、再発症例において longSD( 長期不変 ) もしくは PR (部分寛解)が得られた報告もあります。しかし医療には可能性はあっても絶対はないため、副作用がほとんどないとはいえ当治療法も決して奇跡の治療法ではありません。臨床上、高度進行症例や再発症例を寛解に導く事は非常に難しいのが現状ですが、免疫細胞療法と同様、抗腫瘍効果のみならず clinical benefit( 臨床的利益 ) を重視した癌治療法の一つとして提供していきたいと考えています。
  現時点では保険外診療であり、まだまだ普及的治療とは言えませんが、免疫細胞療法と同じく枠に拘らずに自由に当治療を活用して頂きたいと思っています。

串間 美昭

 
【予約受付時間】
  月〜土曜日:8:30〜18:00
治療は完全予約制となっております。
【治療日】
  火曜日と水曜日
自家ガンワクチン療法申し込み

まずは、お電話・FAX・Eメールのいずれかにてお問い合わせください。治療の申し込み方法についてご説明させて頂きます。自家がんワクチン療法をお受けになる場合には、現在かかっている主治医の先生に患者様のがん組織 ( ホルマリン標本またはパラフィンブロック標本で組織量として約1gはあるもの ) を提供いただけるかどうか、ご相談ください。自家がんワクチン作製には、約5日間かかります。自家ガンワクチン療法は、自由診療となります。保険は適応されません。

   
担当医師略歴
 

串間美昭(くしまよしあき)

1987

広島大学医学部 医学科 卒業

宮崎大学医学部第一外科入局

1989

鹿児島市立病院外科勤務

1990

宮崎市郡医師会病院外科勤務

1991

古賀総合病院外科勤務

1993

隆徳会 鶴田病院入職

1998 同診療科部長就任
2003 宮崎鶴田記念クリニック 免疫細胞療法担当
2006 鶴田病院 腫瘍外来診療部に異動
現在に至る
 
住所
〒881-0016
宮崎県西都市御舟町1-78
交通機関
宮崎空港から車で50分、周辺地図は → http://www.ryutoku.or.jp/top.htm の左側、鶴田病院のボタンをクリック、出てくるページの下辺に詳しい場所の地図ボタンがあります
   
電話番号
0983-42-3711  
FAX
0983-42-1148
E-mail
petkensin@ryutoku.or.jp
ホームページ  
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